ここではフォアダイスと尖圭コンジローマについて簡単に解説します。
※“尖圭コンジローム”と呼ばれることもありますが、ここでは“尖圭コンジローマ”と記載します。
フォアダイスと尖圭コンジローマはよく間違えられやすく、判断にも困りやすいです。
フォアダイス → 生理現象(ブログ:真性包茎がなりやすい病気【フォアダイス】参照)。
尖圭コンジローマ → 性感染症
です。
フォアダイスは粒状の白っぽいブツブツであり、比較的小さく、突起物とは呼び難い大きさです。
一方で、尖圭コンジローマは生殖器や肛門の周辺にイボができる性感染症です。
―症状―
イボは白やピンク、褐色系の色をしています。
生殖器では亀頭部分(尿道口周辺からカリにかけて) にイボが発生する場合が多く、陰茎体に発生することもあるようです。
包茎の人の場合も同様で、亀頭や包皮の内側(稀に外側)にイボが発生します。
最初は数ミリのイボですが、放置しておくとイボが大きくなるだけでなく、周辺からイボが増えてくる恐れがあります。
※尖圭コンジローマに感染していてもイボが発生しない事例もあります。
また、基本的にイボができるということ以外での自覚症状はありませんが、痛みや痒みを感じる場合もあります。
―感染原因―
尖圭コンジローマの感染者との性行為が原因で感染します。
性行為時にコンドームを使用するとしても、装着前や前戯の時に相手の感染部位と自分の粘膜(生殖器や肛門)が接触した場合、感染するリスクは高まります。
―病原菌―
尖圭コンジローマの発生源はHPV(ヒトパピローマウィルス)です。
HPVは現在100種以上の種類が確認されている中で、主に6型・11型が男女間の性行為や同性間の性行為(アナルセックスなど)、オーラルセックスのときに皮膚や粘膜の小さな傷口に入り込み尖圭コンジローマを引き起こします。
―潜伏期間―
尖圭コンジローマはHPV(6型・11型など)が体内に入り込んでも、すぐにイボの発生などの症状はでてきません。
目安としては平均3ヶ月(3週間~8ヶ月)ですので、誰から感染したのかを突き止めるのが困難な場合もあります。
―治療―
下記に治療例を紹介します。男性の場合、放置していると陰茎癌(ブログ:真性包茎が稀になる病気【陰茎癌】)になる可能性もあります。尖圭コンジローマの疑いがある場合は、直ちに医療機関へ行きましょう。
尖圭コンジローマは再発率が非常に高い病気です。治療後、半年以上症状が出なかった場合は完治したと考えて良いですが、半年以上経ってから再発する例も見られます。
・ベセルナクリーム
尖圭コンジローマの原因となるウィルス(HPV) の増殖を抑制するクリーム剤。
患部に直接塗ることで、最終的にイボが取れます。但し、長い時間を要するにも関わらず、取れない場合もあります。
また、イボ周辺の正常な皮膚に副作用が起こることもあります。
塗り薬の為、患部に塗った手にHPVが付着している為、綺麗に薬を洗い流さないと感染が広がっていく可能性もあります。
・凍結療法
液体窒素を患部(イボ)に押し付けることで、壊死させて切除する方法です。
再発の可能性の高い方法です。
・電気焼灼、レーザー治療
尖圭コンジローマのイボを一つずつ除去する方法です。凍結療法よりも再発する可能性は低い。
また患部周辺にもHPVは潜伏している為、数回の治療が必要です。
以上 簡単に尖圭コンジローマについて説明しました。
フォアダイスとの違いは、
フォアダイス 尖圭コンジローマ
大きさ 1~2ミリ 1~5ミリ
時間経過 変化なし 巨大化
色 肌色、白 白、ピンク、褐色
といったところです。
尖圭コンジローマは、一度感染すると治りにくい病気です。
またパートナーへも迷惑をかける可能性もあります。
性行為のときは、十分に注意をしましょう。
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